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さようなら さようなら さようなら

意地をはって諦めきれないほどに
痛くひきはがされることになる
別れの言葉はいつも言えない
言えない

つやめくコンクリートに幻の月が映る
影 影 影を追って
それでもさようなら
別ればかりだ
諦めきれない私をおいて
月が去る

押しつぶされるように すがりついても
大きすぎる月にはつかまるとこがない
大きすぎた 日々が去る
夢が 過去が
言葉が  去る
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こんなときみんな 歌をうたう
移り行く雲に 不安になる
素晴らしい人と出会う
街に溢れる人生が 重すぎて
別れはどんなときにもすぐには受け入れられない


みんなが彼の歌をうたう
うたう うたう
さざ波のように遠くから聴こえる
響いている


この世界は本当に彼のものになった
本当だよ

大きなコスモスが回る
下でわたし
花びらの影と もも色の光に
かわるがわる入る
めまぐるしく
文芸部で企画的に制作した、「自分」をテーマにした本『セルフポートレイト』にて、『エピキュリアン』というタイトルで寄稿した3詩です。




友だち


彼女は愛せない人なので
ここで私は口をとがらせるしかない
透明の玄関で小さなバリアを張りながらおそるおそる床を踏み
来る前とそこが何も変わらないまま後にするよう気を払い
愛する気など毛頭ない
こんなにも愛さないよう気を払いお邪魔する

彼女はクッキーと麦茶を出してくれる
出来合いのものばかり出してくれる
私はありがとうといい食べる





反快楽主義


それはなんとなく見ているそのことだけでそこで
(ちっさくて太った方の男がやせてのっぽの方の男の頭を撃ちぬいた)
そんなつもりでは私はなかったのにそれでは
それがあっけなく終え見えるそれだけではなくそういう
私に重いのが ぱんっと きて死ぬのを見る


わたしはわたしの頬をうつぱんっとくるようにして
ぱんっとうつと
しかし胸にぱんっではないなんかとってもすっきりいいきもち わたしの
頬に
ぱんっと
腕に
ぱんっと 手の甲、膝 ぱんっと
ぱんっと
ぱんっと 太もも、
ふくらはぎ やっぱり頬、
ぱんっと
ぱんっと
そこらはしだい膨らんで 膨らんで破裂するすっきりとなる


自分を先生と呼ぶあの男の話をすると、
彼は女生徒を前に呼び、怒鳴るのは、ぱんっと言っているのだ
何度も何度もぱんっとくり返して彼はどんどん膨らんでいく
そして女生徒の泣き声とともに、破裂するすっきりとなる
(彼はそれを正義と呼ぶ)
彼の正義のせいで女生徒は汚れくしゃくしゃになって教室の隅人形みたいに転がって
そんな女生徒がつみ重なるので、部屋の空気が悪くてしょうがない

私は、ああ、いい気持ちと言ってしまわないよう
気をつけておこうと思う
ぱんっとなるのは気持ちいいことではないよ
気持ち悪いことよ、と


あなたの好きな人がぱんっとされたらいやでしょう、どう思いますか
いやでしょうか
あなたの好きな人がぱんっとされるのを想像しないように
彼らだってそれを知らなければよかったのです





白い家


父さんはまじめにコツコツでやさしいです
母さんは日曜に教会へ行きます
兄さんは汗を流して働いています
私はそれを馬鹿にします

私の家はオレンジの屋根と茶色のモルタルと中は白です
とても白くて眩しく私はドライアイで
お父さんもお母さんも白くて、朝まで寝ずに赤っぽくなった私に対してはきっとまだ慣れないでしょう

私は家の中では特別な服を着特別なものを食べ特別な言葉をしゃべるようこころがけています
わたしはいつか真っ赤になることを夢見ています

父さんはまじめにコツコツでやさしく、
母さんは日曜に教会へ行き、
兄さんは汗を流して働き、
私はそれが羨ましくてたまらない
私はいつか真っ白になることを夢見ています

「洪水」


漏れ出している。

ジーンズをじわじわ浸している
ひざまずいて塞き止めようとする両手とふくらはぎの間から

漏れ出していく
見上げる夜空にはそびえ立つ大型ショッピングモール
うすいガラスの向こうに2頭身のアニメキャラの時計からかわいい声がする

漏れ


のどをふるわす空に向けて
やけっぱち
なんて
わたしのからだに

声を3つに分け、ふくらまして溶かして割って、30倍にうすめ
暴れだしたら
食べて
食べているもっと つめこむ
太って 太って
太る 食べていく のどが太る
面白い ああ 面白い
太る 
遊びが
遠くに幼女たちのコーラスを 聞き分けた 

それはオーロラのよう
かわいい声がする


太る
空にわたる 声の群
声はのどに溢れている 膨張して
空にわたる


空気中散らばる光の粒が彼女らの幼い手を傷つける
太った体をひきずる
そして幼女たちは流される 遊びの中を 光の中を
洪水を のどで受け止め わたしは
食べる
太る
この声は封じられる



大きい時計がわたしの上に 落ちてくる

洪水を止めることはできるだろうか。
圧死しながら 考える
かわいい声は聞こえなくなったか?

そして食べる

太る

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