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不定期でなぜ「アイドル」なのかを論じていきたいと考え付きました。唐突に(笑)第一回目は、Perfumeで。



第一回「なぜPerfumeは素晴らしいのか」



この論題、今までどれだけ語られてきただろう。
雑誌で、ネットで、テレビでも。2007年のブレイクが始まった時からずっと、「Perfumeの魅力は何なのか」っていう議論がなされてきたと思う。

ブレイク直後には、楽曲にこだわった「テクノポップアイドル」が次々と現れ、楽曲そのものは本当に良い出来のグループもあったにも関わらず、Perfumeの人気に届く者は誰一人としていなかった。
この辺から一般メディアさえも、これはただ単に、「レベルの高いマニア向けの音楽とアイドルのコラボ」なんていう話ではない、と気付き始めた。
と、同時に彼女らの「ダンス」を褒める言葉が、大手メディアにも増え始めた。

しかし、「ダンスが異常にうまいアイドル」という話でも片付けられないことは、ファンだったら誰もが感じていると思う。
実際Perfume側からダンスの上手さを強調するような発言は、ほとんどない。
日本を代表するダンサー・振付師のMIKIKOを師匠として、プロのダンサーを良く知っている本人たちが「ダンスに自信がある」と言わないのは、「謙虚ですね」で済む話かもしれない。しかし、売り出す側からもDVDやライブの宣伝文句として、「驚異のダンス」みたいな言葉は出てきたためしがないと思う。
これは、意外と重要なことだと思う。

「Perfumeはアイドルかアーティスト」かっていう議論がいまだによく話されている。
私の場合、出来上がっている作品が「アイドル」であることは間違いないけれど、その作者が「アーティスト」、「芸術家」であるかといえば、どちらかというと「クリエイティブ集団」に近いと思っている。

上質であることが当たり前、しかし他より「優れている」、「勝っている」、「(世間で言う)個性的」であることよりも、愛され「喜ばれる商品」であることを目指す「職人の技」なのではないか、と。


そしてそれは、「アイドル」というものの本質であり、可能性であるように思う。


いつからか、日本社会は、メディアも企業もこぞって「実力」と「個性」を礼賛するようになった。
しかし、他と比べて「実力派」であり、他と比べて「個性的」であることを目指せば目指すほど、「実力派」という看板ばかりがずらりと並び、ただ色分けしただけの「個性」を競い合うような、そんな現状になっている気がする。

他に勝ることを目指すのは市場原理として当然のこと。
しかし、同じ土俵で相撲を取り続けるよりも、勝敗にこだわらず職人として人に喜ばれるものを作り続ける方が、むしろ勝利への道として可能性が大きい、ということもありえるのでは?
実際、成功した経営者の話なんかにそういうのが多いですよね。まあそこは私は詳しくないのでごにょごにょですが。でも、他と違う視点で、アウトサイドから食い込むっていうのはどんな場合も強いと思うのですよ。

そういう意味でPerfumeがスゴイのは、ブランディング。
Perfumeブランドというものは、ある部分はしっかりと確立していながら、進化と変化を怖れない強さを持っている。
「Perfumeはこうでなきゃならない」という基準は常に存在していて、そこを決して破らない。しかし以前Perfumeブランドだった、でも現在は「これもう破っても大丈夫じゃない?」っていうところには鋭く食い込んでいく。
さらに言うと何がすごいって、フロントに立つPerfume本人たちの発言を聞いてても、そのことをちゃんと自覚してるっていうところ。「アイドル」本人が自分たちのブランド戦略を理解してる。
たぶん、「Perfumeは立派にアーティストだ」と言いたがる人たちは、そういうかっこよさを彼女たちに感じているんだと思う。
「~で~なところがPerfumeブランドです」と明確化できないところが逆にブランドとして強い。なぜなら、ブランドとは最終的に受け取る側が決めるものだから。そこまで彼女らは、理解している。

「Perfumeブランド」は、ひとつの世界観といってもいいかもしれない。繰り広げられるパフォーマンスを受け取った、1人1人のイマジネーションの中に、Perfumeワールドが構築されていく。その全ての人の世界を破壊せず開拓するのは不可能で、すでに壊れてしまった(離れてしまった)ファンもいる。
しかし、Perfumeを作るクリエイターたちは、受け手のイマジネーションと交信したがっている。自分たちが世界を創造するのではなく、それぞれの世界の中で生きたがっている。
これこそが、他にはないPerfumeのかっこよさなんじゃないだろうか。


そして、さらにかっこいいのは、3人がPerfumeワールドを象徴するアイコンとして、自らを記号化することに何のためらいもないところだ。

女性アイドルグループに人々が求めるのは、基本的には、何人かの同じような女の子が踊ったり歌ったりしている姿なんだろうと思うけれど、その中で自分の「個性を見てほしい」「実力を見てほしい」という欲求が生まれてくるのは当然。かつてのモー娘。なんかにはそれがありありと表れていて、逆にそこを面白味とする戦略がウケた。
だから、今でもメディアやファンの間では3人はもっと自己主張したいのではないか、本当は歌いたいのではないかという邪推が入る。

でもたぶん、もうそんな次元ではないのだと思うんだ、3人は。
自分たちは求められるPerfumeでありさえすればいいという、ストイックさを感じる。
それは、自己主張よりもコミュニケーションの楽しみを知っているから。相手を喜ばせることを最上の喜びとする方法を知っているから。


だから、夢みたいに素晴らしいんです、Perfumeは。


SEVENTH HEAVEN@代々木第一体育館



さて第二回は、「中野腐女子シスターズ&腐男塾はなぜ素晴らしいか」でいこうと思います。
キャラクター化という一種の記号化と、今までのイロモノ系に足りなかったコメディエンヌの愛くるしさっていうあたりから語ろうかと。
ガールズグループで最も失敗しやすい6~9人がなぜ彼女らにはぴったりなのか、というところに結論が出るといいんだけど、これわかんないんだよなあ、実際私;;


(mixiより転載)
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コメント

こんにちは。初めまして!
『Perfume 小説』で検索してこちらのブログに流れ着いたきょッちといいます。
Perfumeの魅力、確かになぁと納得しながら読ませていただきました。あと、2008年7月に書かれていた小説も。今更とは思いながらもあまりにも素晴らしかったのでコメントせずにはいられなくて…f^_^;
一人一人のキャラクターを掴んでいらして、ストーリーもかなりしっかり組んである最高の小説だと思います!!
全て終わりが『いい話だぁ』という気持ちになれて、幸せになれる小説ってこういうことなのかなって感じました。
三人の顔や声まで想像出来てしまう文章でした!ぜひPerfume本人に演じてみてもらいたいです(^O^)笑
本当に、いい小説を読ませていただきました。本当にありがとうございます。

そして、長々とすみません。
失礼いたしますo(^-^)o  きょッち
きょッちさん、初めまして。
Perfume小説楽しんで読んでいただけたようで、とても嬉しいです。
Perfumeってこういうイマジネーションをすごく刺激するグループですね。
本人たちに演じてもらえたら嬉しくて死にます~(笑)

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