メンバーのTOWA自身がまとめたtogetter
GtM wowow特番についての反応と意見


WOWOWで放送された、「FtMアイドルグループ」GtM(Girls to Men)を紹介する番組がとても偏った内容で、その批判が最初はGtM自身に向いてしまったようです。GtM自身がこんなに批判されていたとは、私はこれ見るまでは知りませんでした。
TOWAさんの誠実な対応ですぐに鎮まったようですが、これはメンバーにとってもメディア露出における最初の受難だったのではないかと思います。

端的に言えば、「性同一性障害」という、自分の体の性の「身体的違和感」に悩まされる「病気」と戦っている人たち、という紹介のされ方をしてしまっていたように思います。

私の場合、番組を見る前にライブに行って本人たちが話すのを聞いて、メンバーの意識の高さを感じていたので、これは番組制作者がおかしい、という方向にすぐ考えたんですが、ライブを見てなかったら、本人たちにも違う印象を持っていたかもしれないなあ、と思います。

というか私、ライブの時点ですでにちょっと彼らのことを好きになっていたので。

しかし、GtMに批判を向ける前に、気付いてほしかった。
最初リアルタイムで途中から見て、その後録画していたのでもう1度見て、あれ?…と。
何度か巻き戻したり、早送りで探したりしたんですが…

なんとTOWAだけ、1人だけ、取り上げられていない。

他の3人のメンバーSAKUYA、REO、YUSHINは、家庭や職場での様子、家族との関係などが紹介され、インタビューも長く入りました。

とくにインタビューについては、必ず「性別を教えてください」という質問から入るインタビューで、1人1人にスポットをあてるという形が取られていた。(この質問じたいなんとも気持ち悪いものがあるけど)
それがTOWAだけごっそり抜けているのは、どう考えてもおかしい。

TOWAは、このグループの中で唯一の、FtXのメンバーです。身体と戸籍はFtMという形を目指しているようですが、本人は「男でも女でもなく、中性でありたい」と語っています。

本当にわかりやすい、印象操作が番組の中で行われたと思います。
「性別を教えてください」の質問に、TOWAが何と答えたか、もしくはこの質問が実際にされたのかはわかりませんが、「中性でありたい」という存在は、この番組では扱えないために、単純に、なかったことにされた

存在を消す、なかったことにする、それは、ずっと長い間いろんな人が戦ってきたマイノリティ差別の、典型的な残酷な形の1つ。
なかったことにされた当人であるTOWAが、傷つかなかったはずはないのに、番組を見た人から寄せられた批判にも真摯に対応している姿勢は、本当に頭が下がる思いで見ていました。

いろんな芸能人を見て、多くの人は気付いていると思うけれど、「メディアに正しく、誤解なく取り上げられる」ことっていうのは、人気者の有名人や、ベテランの芸能人でも難しいことのようです。
私もブレイク前のアイドルを応援していたりすると、「こんな紹介じゃ彼女たちが誤解されてしまう!」と、もどかしい思いをすることが多々あります。
それは、GtMという、性のあり方やマイノリティ差別など、繊細な問題についてどうしても言及しなければならないグループにとっては、さらに伝えるのが難しいうえに、少しでも誤解を受ける情報を流されたらすごくセンシティブな反応が返ってくるという大変さも抱えている。

でも、それを恐れて発信することをやめてしまったら、あのWOWOWの番組のような理解のまま止まってしまうのではないか。
あの番組のせいで、GtMのせいで、偏った理解が広められたと考えることもできるでしょう。
でも、考え方によっては、あれが番組制作者の理解であり、世間一般の理解であり、元々あったところにGtMが当てはめられてしまっただけなんじゃないかと思えます。



ところで、GtMのパフォーマンスについてもいろいろと批判されていましたが、
私から言わせれば「アイドルを知らない人」の意見なので、そこについては全然スルーでいいと思いますね。

ライブを見て、私は実は、「けっこういける」と思いました。

歌やダンスの上手さなんて、アイドルのパフォーマンスにおいてはキャラ付けのための「付属要素」でしかないと思っていますし。
まあこれからレッスンでもっと上達して完成度は増していくとは思うけど、「上手さ」で売っている人たちと同等のレベルになる必要はないわけで。

ただ、一体感というものは、どんなに技術的に訓練しても磨けるものではないんですよ。

かつて「乙女塾」という番組から生まれた、ribbonとQlairという2つの3人組女性グループがいて、技術的には歌もダンスも明らかにribbonの方が上でした。当時の人気もribbonの方が多少高かったみたいです。まあどっちにしろアイドル冬の時代でどっこいどっこいだったみたいですが;
でも、現在Qlairのことを検索したり、動画を見たりしていると、必ず熱烈なファンの声に出会います。ribbonよりもそういう声が多いように、私は感じています。
Qlairの、互いを信頼して、同じ方向を見つめている感じは、ribbonに真似のできなかったものではないかな、と私は思っています。

で、その「一体感」が、GtMにはすでにある、と感じたんです。
結成したばかりのグループでそれがすでにあるというのは、とても貴重なことです。

私がアイドルを愛する第一の理由は、「能力至上主義」に飲み込まれない、しなやかさがあるからです。
本当にスゴイことを実現するのは、簡単に目に見える「特技」や「技術」(歌が上手い、ダンスが上手い、容姿がいい)なんてものじゃなく、もっと目に見えない素晴らしいものなんだと感じさせてくれるからです。


まあもちろん課題はあるとは思います。
歌やダンスのレベルアップはそんなもの言わなくたって頑張ってるだろうし何の心配もないのですが、問題はサウンド。
テレビで聞いたら、ライブの時よりさらにぺらぺらに聞こえてしまって。
曲のメロディー自体がそんなにまずいとは思わないのですが、最近はJ-POPもサウンド重視傾向ですし、あそこまで音が安っぽいといくら本人たちが良くても「CDが売れない」。

あと、歌詞も、そんなに変なことは言ってないのですが、面白みには欠けるかなー。
むしろ、本人たちが作詞した方が面白いものが出てくるんじゃないかと思うんですが。
安易にアイドルが作詞するのは善し悪しあるので注意が必要なところですが、このグループの場合はその方が良さそう。
ライブのトークなんか聞いてると、あの歌詞よりずっと面白い人たちなのになあ、と思えてしまいました。

振り付けはすでに結構いいな、と思いました。
振り付けって、めちゃくちゃ大事ですよ。
1人1人も見れるし、フォーメーションも見てて楽しく、いい振りだと感じました。サビのところの振りをもっと動きを合わせて、真似して一緒にやってもらえるようになれば尚いいと思います。


最後に。

Perfumeの新曲「ねぇ」のPVを見てて、すごく思ったのは、
この子達は、男性からも、女性からも、能力主義からも、何者にも支配されない、現実世界を飛び越えた存在なんだと。

アイドルが究極目指すところってそこだと、私は勝手に思ってるんですよ。
そしてそういう、現実を超越するアイドルが男性でも存在するようになったら、その時はきっと、本当に世の中変わるんじゃないかと。
もし、GtMがそういう存在になって、それでシスジェンダーの男性グループでもGtMみたいなことがやりたい!(性別のことじゃなくてね)みたいな流れになったら、それすごい面白いよね!? なんて、私の空想ですけど…

そして一番大事なのは、パフォーマンスを見ていて楽しい気持ちになれることです。
完成されたパフォーマンスでも、楽しい気持ちにまではなれない退屈な音楽グループはいくらでもいます。

私は、彼らが歌って踊っているのを見て、楽しい気持ちになりました。
もしも、私だけが楽しかったのだとしても(笑)、それでもけっこうすごいことじゃないですか、これって。
私は、GtMはけっこうすごい、と、まだ半分くらいですが信じてます。
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