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泣いた泣いた。
ていうか今さら読み終わった。
長いけど全然苦にならないのは宮部みゆきのいいところ。

とにかくこの子供たちがかわいそうすぎて、ちょっと勘弁してあげてよ、と言いたくなるんだけど。現実にはもっと酷な状況の子供が、遠い世界の出来事じゃなく身近に存在するんだよねっていうのを考えると作者を責められはしない。
そのぐらいリアルに描かれてもいるし。

ファンタジーな異世界へ場面が変わると一転して楽しい冒険ストーリー……かと思いきや、やはりあなどれない。
幻界は、近現代の現実世界(現世)とほとんど同じ政治と思想の問題を抱えていたりする。
そしてワタルの抱えているような、家族の問題も。
嘆きの沼のシーンは、本当に心が痛んでしょうがない。だからこそ、最後の決闘にぐっとくる。
感動する。希望はあるんだけど、やっぱり読んでいて心は痛いと思う。

しっかしこんなに可愛くて面白いファンタジックな世界観(ほんとRPGっぽい)の中にこれだけのリアルを描けるってなんなんだろう、と思うよ。
いかにもゲーム脳なんだけど(笑)、それでもこの世界観完全に自分のものにしてるし、発想力でも元ネタ主ですら叶わない感じがするから、なんにも文句言えないのであった。w

ミツルをここまでちゃんと書けるのもすごい。
こういう人物って書こうとするとものすごく難しいのだと知った。やっぱり愛情持って書くべきなのかな。いや、そういうことではないはず。

自分の目的しか見えていない。
それしか自分の世界に存在しない。
そういう人間はたくさんいるけど、ミツルの場合それが、異世界という状況でわかりやすく促される。
これらは全て幻なんだから、何をやったっていいんだ、と。
でも、現実世界でもそういうところに陥る人って、他人に対して、自分の外の世界に対して、現実感がないのだろう。
なんていうか、つらい酷い体験をしたときに、人間は、「ああ、わかった世界ってこういうふうにできてるんだ」って法則に捉われてしまうことがあるように思った。
どういうふうにできてるかなんて誰にもわかるはずない。


ああ、こういうこと自分も小説にしてみたいよー。
この人なんでこんなに上手いんだろう。ゲーム脳なのに(笑)
倍生きてるだけが理由ではないだろう。
なんでこんなに文章が上手いかなあ。やっぱ推理モノ書いてたしね。文章ってなかなか上手くならないよ。
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