レズビアンの略称としての「レズ」は蔑称と言われています。
蔑称としてのニュアンスを嫌って当事者や理解者の間で「ビアン」という略称を使う場合もあります。

蔑称といっても、ただの「レズビアン」の略です。本来的に侮蔑の意味が含まれている言葉ではありません。

だから私は、いつかは「レズ」が蔑称でなくなればいいと思っています。
自分自身、自称として「レズ」と名乗ることには抵抗がありません。
他人が自称として「レズ」を使うのも全然いいと思います。

ただ、私は他称としてや、レズビアン一般を語る言葉としては「レズ」を使わないようにしています。

なぜかというと、
例えば道を歩いている時や、電車に乗っている時、どこからか、「レズ」という言葉が聞こえてきたとする。
私はそういう時正直肝が冷えます。
自分のことが言われている、と怖れるわけではありません。
差別的な文脈で、侮蔑の対象としての言葉としてそれが発せられたのではないか、と怖れるからです。

「レズビアン」と聞こえてきた時や、「ビアン」と聞こえてきた時を想像しても、やはり「レズ」と聞こえてきた時の恐怖感が格段に大きいです。

どんな言葉でも人を傷つけることはあるし、通りすがりの人が聞いてドキッとしない言葉を選ばなければいけない、とか思っているわけではないんですが。
でも私の感覚として、「レズ」という言葉はやっぱり社会的にそういう言葉なんじゃないかと判断するわけです。
世間一般の人が「レズ」という言葉を使う時の8割方が、からかいの言葉などの差別的な文脈なのではないかと思っています。

同じセクマイ同士などの仲間うちなど、「差別的に話されていない」という安心感がお互いにある場ならば違うと思いますが、公に向かって語る言葉や、セクマイのことをよく知らない人に話をする時に、「知り合いのレズが~」とか「レズカップルが~」とかいう言葉を使ってしまうと、話者自身が侮蔑的な意味を込めているかのように勘違いする人も、世間にはかなり多いのではないかというのが、私の判断です。

私が「レズ」という言葉を使って話すだけで、当事者自身が自虐しているのだから他人が貶めてもいいだろう、と勘違いする人も確実にいると思っています。
当人が、「レズ」という言葉に自虐のニュアンスなど微塵も込めていなかったとしても。

もちろんそれは勘違いだ、といちいち正していくべきだし、そのために公にあえて「レズ」と名乗る戦略もひとつのアクションだな、と思います。
ただ、自分自身に関することなら自分が関わり続けることなので、勘違いを正すチャンスもありそうですが、他者のことを勘違いさせるような言動は、自分の責任の元で行えないな、と考えるのです。

以上が私の蔑称に対するスタンスです。
ここでは「レズ」という言葉について語りましたが、他の蔑称についても共通してこのように考えています。

ところでWebで更新された『オトメの帝国』で「ビアン」って言葉が使われていて結構びっくりしたんだけれど、一般的にそれ通じるのかな?

http://grandjump.shueisha.co.jp/original/otome/otome62/files/mobile/mobile.html#1

通じないかもしれない言葉をあえて使ってみて、社会の差別意識について考えさせるのもひとつのアクションかな。
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