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『ニュートラル・ゾーン』

そこで 灰白色の夕にコンクリートを嗅ぎ
家と家の間にはさまれて車輪の音を聞く
灰白色の空気で 指をぬらす 指は糸をあやつるように

体を思う
体から外を思う
わからないすべてのものを絞り出して描く世界 
指のあやつるように
みちがぐるりとひねってとりまく
ネコが私の前を横切る
人間じゃない生き物がわが町に存在しわたしの頭上を過ぎてゆく


ああ 不思議だと
わたしは本当に世界を感じているのか?



4時まで起きて 新聞配達のバイクの音を聴いた
静止画像のようなくもり空を見た
ホームに響いている 子供のいる国の音で奏でている
それは世界を端から少しずつ崩す


ああ 不思議だと

かのひとは今何して生きている? かのけものは 今
世界の回転の内側では みな 何して生きているのか
わたしは何して生きているのか……



わたしが立っているのはただの新宿駅だ
発光体の隙を縫い黒が吹き出す 焼けたゴムを嗅ぎ
山手線と中央線の間にはさまれて 車輪の音に耳を塞ぐ
わが町からここへいつのまに来てしまったのか 
吹き出す黒に指をぬらすと
世界はなんとなく縮む







**************************************************************

文芸部で書いた詩、合評会終わったので載せました。
推敲しなおして、合評会に出したものとはけっこう違うかたちになってます。
前のほうがよかったとか悪かったとかあるかもしれませんが・・・

思うところがあればぜひ。ご意見求む。
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コメント

ニュートラル・ゾーンを読んだとき、わたしは元気を失いつつあったのですが、読み終わったら晴れ晴れとしました。
とにかく良く出来た詩で、行間の空気、言葉の圧力、淡い空気を持った流れに、マジックに引き込まれていくようでした。
コラコラさんの詩は、自分自身の息づかいにとっても忠実で、その時そこに居た時間の間とか流れる風景とか、それらを感じて立っている立ち位置を、とても強く感じ、描こうとしているように感じます。
大切なもの、自分の持っているものを、探してはまた、見つけてはまた、感じているように思い。
それに乗っていく言葉、詩が、とても自然で、夜の空気に、静かに目をつむってしまう、人間らしさを感じました。
そんなふうに言ってもらえて嬉しい。

そう言われてみると、元気のいい詩だ、と思います。
体を伸ばして伸ばして、という感じ、
知子さんのおかげで自分の詩が、よりいとおしくなってきました。

静かに目をつむってしまう、人間らしさ
なんだかそんなことばかり気になっている気がするなあ。
大江健三郎のせいだろうか (ひとのせい…;)

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